■ 抄録・要旨
| 関東甲信静地域の1都9県7市では、平成20年度から、夏季にPM2.5を対象とした合同調査を実施してきた。これは、昭和56年から継続された関東SPM調査の内容を見直し、改めて開始したものである。本年度は平成20〜22年度の3ヶ年分の結果をとりまとめた報告書を作成した。
当該地域の夏季のPM2.5濃度は沿岸部と比べて内陸部で高い傾向が見られ、PM10やSPMとは異なっていた。この傾向は、特に水溶性有機炭素(WSOC)で明瞭であり、光化学大気汚染による酸化変換が進むことによるものと考えられた。ECでは、ディーゼル車規制対象地域と非対象地域との差が年々小さくなった。また、SO42-では長距離輸送による影響が見られた期間があり、今後も調査を継続する必要が確認された。
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